2013年12月17日火曜日

動き回り、落ち着かない子どもの解決法と受け入れ方の秘訣!

担任の教師に椅子にくくりつけられた健ちゃん(仮名)~


息子の康介(こうすけ)と幼稚園が一緒でとっても仲良くしていた健(けん)ちゃん(仮名)のことです。
パパのお仕事の転勤で健ちゃんも小学校から大阪に行ってしまいました。


その健ちゃんに起きた事件で、ママからの緊急のお電話だったのです。
クラスの中で動き回る1年生の健ちゃんに手を焼いた担任の教師が、健ちゃんの身体を椅子にくくりつけたと言うものです。
それからすでに2ヶ月が経ったようですが、その小学校では大騒ぎになり、今もなおPTAで問題になっているとの事でした。




子どもの虐待に対し、学校と担任の教師を相手取って告訴をしようとするご両親!


学校側の説明では、担任としてはやむを得ない処置だったというのですが、健ちゃんのご両親の怒りはエスカレートして
「子どもが虐待を受けた」と学校と担任を相手取って訴えを起こそうと思っているので、
「誰かいい弁護士を知らないか?」との相談が私に舞い込んだのでした。
きっと、私が離婚するに当たって大学の恩師の親友の弁護士にとっても親身に相談に乗ってもらって乗り切ったと話したのを覚えていたのでしょう。



でも、それがもっとも良い解決法かと疑問がわいて・・・ふと思い出した『注意欠陥多動性障害』の子どもの話!


突然の電話に驚きつつも健ちゃんのママからのお話に何か釈然としないものがありました。
強制手段をとった教師の行為にはもちろん問題はあるのです。
親との信頼関係も薄かったのでしょう。
もう少し対応の仕方があったのではと思えてなりませんが、それだけかと考えてしまいました。
もっと、良い解決法があるのではないかと疑問がわいてきたのです。


以前、私が離婚で精神的にまいっていたときにお世話になった高校の先輩で心療内科のT女医から聞いた話をふと思い出しました。
「学級崩壊っていわれるのが問題になっているでしょう。あれは、『注意欠陥多動性障害』の子どもが引き起こしていることがあるのよ~」と言うものでした。
素人がいい加減なことを言ってもと思い、健ちゃんのママには話を聞くだけ聞いて、
「少し考えて見るので、お時間をちょうだい!とにかく、早まらないで!!」と一旦、制止して返事を待つように説得しました。



急いで専門家の医者に健ちゃんのことを相談をすると・・・


急いで、T先生のところに出向き、状況を相談してみました。
ひとしきり健ちゃんの状況をお話しすると、T先生曰く、「健ちゃんにじかに会わないと決定的なことはいえないけれど幼稚園時代の健ちゃんの様子からもほぼ間違いなく、『注意欠陥多動性障害』でADHDといわれるものでしょうね~生体の機能にひずみがあってホルモンの内分泌が異常をきたしているのでしょうね。そのため、落ち着こうとしても交感神経が過敏に反応して、じっとしておられないのよ。結果、終始動き回るといった振る舞いになるのでしょうね。本人の意思とは関係ない身体のメカニズムの異変と言ってもいいでしょう。残念ながら、日本の学校では教師も勉強不足で対処も受け止めも出来ていないのでしょう。教師は『しつけ』をしようとして、矯正や虐待のような対応になってしまうのでしょうね。」とのことでした。


私が「その『注意欠陥多動性障害』はどうしておこるのですか?」と聞くと、
T、先生は、「この『注意欠陥多動性障害』は突然病気になるというより、もともと先天性・遺伝性が強い発達障害と言われています。集中困難・過活動・不注意などの症状が通常7歳までに確認されるのですが、だからといって本人にもどうにもできないのですよ。アメリカではこの点『注意欠陥多動性障害』担当ナースの管理下にあって、『リタリン』という向精神薬を服用するケースもあります。薬の効き目は5時間ほど持続しますので、その間は静かに勉強も出来るとのことです。成長過程の子どもに薬の服用は副作用が心配との声がありますが、本人も周りも一息つけるのも事実ですね。」


私がつい「大きくなると治るのですか?」と聞くと、
T先生は申し訳なさそうに、「年齢が上がるにつれて見かけ上の『多動』つまり、落ち着きがなくイライラしているように見えるのは多少減少するため、かつては子供だけの症状であり、成人になるにしたがって改善されると考えられていましたが、近年は大人になっても残る可能性があるとされています。大人になった場合は多動ではなく、感情的な衝動性、つまり言動に安定性がないとか、順序立てた考えよりも感情が先行しがちだとか言うものですね。論理がドンドン飛躍したり、とかく短絡的な結論に至りやすいのも特徴です。注意力が散漫でだらしなくシャツをズボンから出していたり、ついついファスナーを締め忘れたり、ボタンをしめなかったり、髪の毛がボサボサだったりといったミスが日常生活で頻発しがちですね。集中力の欠如が多く、異常に気が散るのも特徴ですね。」



私が、「それじゃあ、これからもっと大変ですよね・・・」と言うと、
T先生は「そうですね。でも、専門の医者に診てもらって診断に基づいて周囲が冷静に対応することが一番です。もし、健ちゃんが『注意欠陥多動性障害』だと診断されれば、家庭でも落ち着かないからといって『じっとしてなさい』としかりつける前に医者の指示に従って冷静に対応したいのものですね。周囲も理解と学習が必要ですよ。」と丁寧にアドバイスしてくれました。



言いにくいとは思いつつも健ちゃんのママにそのまま報告


早速、健ちゃんのままに連絡したのですが、こういうことは本当に言いにくく難しいものでした。
でも、ハッキリと言わないと学校や教師相手に告訴してしまい、健ちゃんの治療が放ったらかしになっては何にもならないと、考えに考えた挙句、意を決して電話しました。
ご近所であれば、健ちゃんのママの顔を見てお話できたのですが、東京と大阪ではそれも出来ず、お電話になってしまい、申し訳なく思いました。


「かくかくしかじかで、健ちゃんはひょっとして『注意欠陥多動性障害』かも知れないと思うんだけど・・・間違っていたらごめんなさいね~」と私が言うと、
健ちゃんのママは「分かりました・・・私もウスウスはおかしいと思い出していたんです~」と言って「実は今も健は暴れまわっていて手が付けられないのです。」と泣きそうな声になったのでした。



健ちゃんはやはり『注意欠陥多動性障害』でした~


結局、T先生から大阪の精神科の医者をご紹介いただき、健ちゃんの診察をしてもらったのです。
ほどなく「健はやはり『注意欠陥多動性障害』でした。」という、健ちゃんのママからのお電話がありました。
「学校や先生を告訴しなくて良かったです。」とも言っておられました。
「健のおかしい行動の原因が分かったのでむしろホッとしています。変に悩まず、冷静に受け入れて親子で一緒に頑張っていきます。ありがとうございました。」と言われて私もホッとしました。


『注意欠陥多動性障害 ADHA』についての理解について


T先生から「『注意欠陥多動性障害 ADHD』にはアインシュタインやエジソン、アンデルセン、レオナルド・ダ・ヴィンチなどの有名人・偉人もそうだったとのことなので・・・」とお話をいただき、また驚きました。


こんなことがあったのをきっかけに日本の学校でも家庭でも『注意欠陥多動性障害』についての理解と対処ができるようになるべきですね。


偏見を棄てて、冷静に人の持つ障害を受け入れ、捉えることの重要性も学びました。


それにしても、子育ては奥が深いです、ね!
もっと、賢い母親になって、子ども達を良い方向に導きたいと心から思いました。
頑張れ、シングルマザー!


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